サーキットトレーニングは、無酸素運動と有酸素運動を組み合わせて、身体全体を鍛えられるトレーニングメニュー。
脂肪を燃やしながら筋トレを行うことで、美しい肉体に仕上げられます。
この記事では、サーキットトレーニングの基礎知識や、無酸素運動・有酸素運動別のメニューをお伝えします。
初心者~中・上級者向けのサーキットトレーニングメニューの具体例や、トレーニング効果を最大限に引き出してくれるアイテムもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、サーキットトレーニングの概要から見ていきましょう。
そもそもサーキットトレーニングとは?
サーキットトレーニングとは、複数のトレーニングを順番に行うメニューのことです。
全身の筋肉をまんべんなく鍛えたり、脂肪燃焼の効果が期待できたりといったメリットがあります。
サーキットトレーニングでは基本的に、無酸素運動と有酸素運動を交互に繰り返すメニューで構成されます。続いて、サーキットトレーニングの効果を4つお伝えします。
サーキットトレーニングのメリット効果
サーキットトレーニングのメリット効果は、大きく4つあります。以下で詳しくご紹介します。
上半身・下半身・体幹など全身の筋肉を鍛えられる
サーキットトレーニングは、部位ごとにわけたメニューを組み込んで、全身の筋肉を鍛えられることがメリットです。
全体的にバランスよく鍛えることで、見た目はもちろん、スポーツにおけるパフォーマンス向上効果が期待できます。
脂肪燃焼効率が上がりダイエット効果が見込める
いくつものメニューを連続して行うサーキットトレーニングは、脂肪を燃やす効果が高まり、スリムな身体に。
さらに、筋トレによって基礎代謝がアップして、太りにくくなるダイエット効果も期待できます。
心肺機能が強化され持久力がつけられる
複数のメニューを連続で行うサーキットトレーニングは、常に運動している状態なので心肺機能の向上が期待できます。
体力がつくことで筋トレやスポーツのパフォーマンスを向上できるほか、持久力がついて疲れにくい身体に近づけることがメリットです。
回数ではなく時間を基準にするため追い込みやすく続けやすい
サーキットトレーニングは時間を基準にして各メニューを次々に行うため、短時間で集中的に追い込めることがメリット。
メリハリをつけて鍛えることでトレーニング効果を高め、効率的なボディメイクができます。
続いて、サーキットトレーニングのやり方やメニューの組み方を見てみましょう。
サーキットトレーニングのやり方とメニューの組み方
正しいやり方で効率良く鍛えるための、サーキットトレーニングのメニューの組み方をご紹介します。
筋トレ(無酸素運動)と有酸素運動を交互に行う
サーキットトレーニングのメニューを組む時は、無酸素運動と有酸素運動を交互に取り入れましょう。常に身体を動かすことで脂肪燃焼や体力アップの効果が期待できます。
普通の筋トレの場合、1セットが終わったらインターバルを挟みますが、この時間に有酸素運動を実施するイメージです。
ウォーミングアップとクールダウンををしっかり行う
連続して身体全体を鍛えるサーキットトレーニングは負担が大きいので、ウォーミングアップとクールダウンをしっかりと行うことが重要です。
怪我のリスクを減らしつつ、トレーニング効果を高められるよう、万全な状態で取り組みましょう。
セットごとに種目を変えて行う
サーキットトレーニングのメニューを組むときは、種目ごとに鍛える筋肉を変えるように心がけましょう。
ターゲットとする部位を変えることで、常に動きながら高負荷をかけた部位にインターバルを与えられ、全身を効率的に鍛えることにつながります。
初心者は軽めの負荷から始める
高い効果を得るため、サーキットトレーニングのメニューを組む際には、無理のない負荷から始めましょう。
いきなり大きな負荷で始めてしまうと、各メニューで適切な取り組み方ができず、効率が下がる恐れがあるからです。
トレーニングの間隔は2日以上あける
怪我のリスクを抑えつつ最大限の効果を得るため、サーキットトレーニングに取り組む際は2日以上はあけましょう。
筋トレによって壊された筋肉が回復ーするまでには、最低でも2日はかかります。
毎日サーキットトレーニングをして、筋肉が回復しない状態で負荷をかけると、効率の低下や怪我につながる恐れがあるので注意してください。
早速、どんな筋トレメニューがサーキットトレーニングに組み込めるのか、おすすめをご紹介します。
サーキットトレーニングに取り入れられる筋トレメニュー5選
サーキットトレーニングに取り入れられる筋トレメニューを5つ、ご紹介します。
1位:膝付きノーマルプッシュアップ
胸や腕の筋トレとして効果的な『膝付きノーマルプッシュアップ』。
普通の腕立て伏せよりも負荷が軽めですが、正しいやり方をすればしっかりと筋肉をつけられます。肩回りや胸をビルドアップしたい方におすすめです。
特に効果のある筋肉部位
・大胸筋(胸にある筋肉)
・上腕三頭筋(肩~肘にある筋肉)
トレーニングの手順
①膝を床につけ、足は浮かせる
②両手を肩幅よりも少し広めにして、床につける(手を置く位置は肩との水平ライン)
③背筋を伸ばす
④両肘を曲げ、ゆっくりと上半身を床に近づける(肘を脇腹に近づけるように行う)
⑤床に上半身がつきそうになったところで1秒間静止する
⑥素早く③の状態に戻る
⑦④~⑥を1分間繰り返す
2位:ノーマルスタンススクワット
『ノーマルスタンススクワット』は立った状態から両膝を曲げることで、お尻や太もも、背筋などに効果的な筋トレメニュー。
大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝の大幅アップが見込めるトレーニングメニューです。
特に効果のある筋肉部位
・大臀筋(お尻にある筋肉)
・大腿四頭筋、ハムストリング(太ももにある筋肉)
・ひふく筋、ヒラメ筋(ふくらはぎにある筋肉)
・脊柱起立筋(背中にある筋肉)
トレーニングの手順
①両足を肩幅よりも少し広めに開いて立つ(足先は膝と同じ向きにする)
②背筋が丸まらないよう、自然な状態にする
③息を吸い込みながら両膝を曲げ、お尻を後ろに出すイメージで腰を落とす
④床と太ももが平行になるまで両膝を曲げたら1秒間静止する
⑤ゆっくりと②の状態に戻る
⑥③~⑤を1分間繰り返す
3位:バックエクステンション
『バックエクステンション』は背中やお尻を鍛えられるメニュー。うつ伏せに寝た状態から上半身と両足をあげる筋トレです。
背筋を分厚くしたい方やヒップアップ効果を得たい方におすすめ。
特に効果のある筋肉部位
・脊柱起立筋(背中にある筋肉)
・大臀筋(お尻にある筋肉)
トレーニングの手順
①床のうえでうつ伏せになる
②手を耳の横あたりにかまえ、肘を外側に張る
③上半身と両足をゆっくり上げる(顔を上げすぎず、前方を見る)
④背筋への負荷を感じたところで1秒間静止する
⑤ゆっくりと②の状態に戻る
⑥③~⑤を1分間繰り返す
・反動を使わないよう注意
4位:プランク
プランクは体幹を中心に鍛えられるトレーニングメニュー。つま先と前腕だけで体重を支えて姿勢を保つというシンプルな鍛え方です。
その反面、正しいフォームで取り組まなければ効果が半減してしまうので要注意。
特に効果のある筋肉部位
・腹直筋、腹斜筋(お腹にある筋肉)
・背筋(背中にある筋肉)
・上腕三頭筋(肩~肘にある筋肉)
・大臀筋(お尻にある筋肉)
トレーニングの手順
①床にうつ伏せになる
②肘から手を床に立てて上半身を起こす(肘の角度を直角にする)
③つま先で立ち、太ももや膝を床から離す
④顎を上げて顔を前方に向ける
⑤顔から足までのラインが一直線にする
⑥⑤の姿勢を1分間キープする
・1分間のキープでは物足りない場合は適宜時間を伸ばす
5位:パイクプッシュアップ
『パイクプッシュアップ』は、ノーマルプッシュアップの負荷を高めた筋トレメニュー。肩や腕などの上半身がメインターゲットとなります。
ノーマルプッシュアップでは満足できなくなった方におすすめのメニューです。
特に効果のある筋肉部位
・三角筋(肩にある筋肉)
・上腕三頭筋(肩から肘にある筋肉)
・前鋸筋(脇腹にある筋肉)
・僧帽筋(背中の上部~首にある筋肉
トレーニングの手順
①両足と両手だけを床につけ、お尻を高くあげる
②両手の幅を肩幅程度に広げる
③息を吸いながら両肘を曲げながら上半身を床に近づける
④限界まできたところで、息を吐きながらゆっくりと②の状態に戻る
⑤③~④を1分間繰り返す
・全体を通して膝を伸ばしたままに実施
サーキットトレーニングに取り入れられる有酸素運動メニュー5選
有酸素運動でサーキットトレーニングに組み込めるメニューを5つ、まとめました。
1位:シザースジャンプ
『シザースジャンプ』は、ダイナミックな動きで下半身を中心に有酸素運動ができるメニュー。
止まることなくジャンプを繰り返すので、持久力だけでなく瞬発力も鍛えられることがメリットです。
効率的なトレーニングの手順
①両足を肩幅程度に広げる
②両手を前に伸ばす
③顔を真っすぐ前に向ける
④両手を下げたあとに振り上げた反動で真上にジャンプする
⑤着地の際に右足を前方に降ろし、左足が後方に降りるようにする
⑥動作をストップすることなく、真上にジャンプする
⑦着地の際に左足を前方に降ろし、右足が後方に降りるようにする
⑧⑤~⑦を1分間繰り返す
・全体的に背筋を伸ばして実施
・着地の際に膝を柔らかく保つ
・両足の着地位置で負荷を調整する
2位:マウンテンクライマー
有酸素運動をしながら、お腹やお尻を鍛えられる『マウンテンクライマー』。負荷が大きいので、まずはしっかりとフォームを身につけることがポイント。
足を引き寄せるときに腹筋に意識を集中すると、より大きな効果が見込めます。
効率的なトレーニングの手順
①床に仰向けになる
②肩幅程度に広げて両手を床につき、上半身を起こす
③つま先に体重をかけ、下半身を持ち上げる(足先から頭までを一直線にする)
④右足を素早く胸に引き寄せる
⑤後ろを蹴るように、もとの位置に素早く右足を戻す
⑥左足を素早く胸に引き寄せる
⑦後ろを蹴るように、もとの位置に素早く左足を戻す
⑧④~⑦を1分間繰り返す
・慣れてきた際にはスピードを早くして負荷を高める
3位:シャドーボクシング
ボクサーのトレーニングメニューとして有名な『シャドーボクシング』は、サーキットトレーニングにも効果的。
リズミカルにステップをふみながら、自分のタイミングでコンビネーションパンチを繰り出す有酸素運動です。
全身の筋肉を鍛えたい方や体力をつけたい方はもちろん、ストレスを解消したい方にもおすすめ。
効率的なトレーニングの手順
①利き足を後ろに下げ、適度に膝を曲げて柔らかく保つ
②上半身のみ正面に向ける
③胸の前に手を構える
④左手でジャブを打つ
⑤左手を胸の前に戻す
⑥右手でストレートを打つ
⑦右手を胸の前に戻す
⑧左手でアッパーを打つ
⑨左手を胸の前に戻す
⑩2~3秒ほどステップをふむ
⑪両足の位置を入れ替える
⑫手を反対にして④~⑪を行い、1分間繰り返す
・パンチを打つときに「シュッ」と声を出す
・ストレートを打つときには上半身を捻る動作を意識する
4位:バーピージャンプ
『バーピージャンプ』は有酸素運動を行いながら、全身の瞬発力を高められるメニュー。
素早く姿勢を変えたりジャンプをしたりすることで、より高いトレーニングが期待できます。慣れるまでは、一つひとつの動作を確認しながらフォームを身につけましょう。
効率的なトレーニングの手順
①自然な状態で立つ
②両足を曲げ、しゃがむ
③両手を床につける
④両足を後方に伸ばし、つま先だけで体重を支える
⑤③の状態に戻る
⑥②の状態に戻る
⑦①の状態に戻る
⑧真上にジャンプする(両膝を地面と平行になるラインまで上げる)
⑨②~⑧を1分間繰り返す
・全体的に前後左右にブレないよう、同じ場所で実施する
・ジャンプする際は、両手の反動を使って全身を使う
5位:ジャンピングジャック
『ジャンピングジャック』はジャンプと同時に両手、両足を開いたり閉じたりする有酸素運動。フォームが簡単なので初心者におすすめです。
全身の筋肉運動ができるので、バランス良く鍛えながら基礎代謝アップの効果が期待できます。
効率的なトレーニングの手順
①自然な状態で立つ
②真上にジャンプすると同時に両足を広げ、両手を頭の上に振り上げる
③両足を広げ、両手が頭の上にある状態で着地する
④真上にジャンプすると同時に両足を閉じ、両手は下げる
⑤両足を閉じて両手を下げた状態で着地する
⑥②~⑤を1分間繰り返す
・余裕が出てきた際はスピードを早めて負荷を上げる
【自重中心・簡単】初心者向けサーキットトレーニングメニューの組み方例
初心者向けのサーキットトレーニングの組み方について、具体的な例をご紹介します。
初心者向けサーキットトレーニングの手順
①膝付きノーマルプッシュアップ(無酸素運動)
②ジャンピングジャック(有酸素運動)
③バックエクステンション(無酸素運動)
④シザースジャンプ(有酸素運動)
⑤プランク(無酸素運動)
⑥シャドーボクシング(有酸素運動)
・各1分、1セット6分、1日2~3セットを行う(負荷が重すぎる場合は各30秒で実施)
【自宅でできるのに高負荷】中・上級者向けサーキットトレーニングメニューの組み方例
中・上級者向けに、自宅でも取り組めるサーキットトレーニングメニュー例をご紹介します。
中・上級者向けサーキットトレーニングの手順
①ノーマルスタンススクワット(無酸素運動)
②シャドーボクシング(有酸素運動)
③パイクプッシュアップ(無酸素運動)
④ジャンピングジャック(有酸素運動)
⑤プランク(無酸素運動)
⑥シザースジャンプ(有酸素運動)
⑦バックエクステンション(無酸素運動)
⑧マウンテンクライマー(有酸素運動)
⑨膝付きノーマルプッシュアップ(無酸素運動)
⑩バーピージャンプ(有酸素運動)
・各1分、1セット10分、1日2~3セットを行う
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