「しっかり太ももに効くトレーニングがしたい」「スクワットをするときの膝や腰への負担が気になる」という方には、フロントスクワットがピッタリ!
この記事では、フロントスクワットの基礎知識をまずレクチャー。正しいやり方や効果をアップするコツについてもご説明します。
太ももに集中的に高負荷をかけるフロントスクワットをマスターして、バキバキのかっこいい太ももに改造しましょう!
フロントスクワットとは?
「フロントスクワット」とは、身体の前側、鎖骨あたりでバーベルを担ぐスクワット。下半身や体幹に強い負荷を与えることができるトレーニングです。
一般的なスクワットと比べ、太ももの前側の筋肉を特に集中的に刺激できます。高負荷でありながら膝への負担が少ないのもポイントです。
では、フロントスクワットで具体的にどこの筋肉が鍛えられるのか見てみましょう。
フロントスクワットで鍛えられる主な筋肉の種類
フロントスクワットにより鍛えられる主な筋肉は「大腿四頭筋」です。そのほかにも「ハムストリングス」「大臀筋」「体幹」などの筋肉が鍛えられます。
がっちりした太ももを作る「大腿四頭筋」
「大腿四頭筋」は太ももの前側にある4つの筋肉の総称。膝関節を伸ばす、股関節を曲げるといった動きにかかわっています。
立つ、歩く、走る、ジャンプするなどさまざまな動きに欠かせない働きをしています。
鍛えれば脚力が向上し、足が速くなります。人体で最も強くて大きな筋肉であり、鍛えれば大きく発達しやすいのが特徴。
鍛えるほどに代謝が上がり、太りにくく痩せやすい身体に。
力強く美しいシルエットを作る「ハムストリングス」
「ハムストリングス」は太ももの裏側にある筋肉。膝を曲げる、股関節を曲げるなどの動きにかかわっています。ダッシュやジャンプなどの動作に欠かせない筋肉です。
大腿四頭筋と合わせてバランスよく鍛えることで、力強く美しいシルエットの脚を作ることができます。
引き締まったヒップラインを作る「大臀筋」
「大臀筋」はお尻にある大きな筋肉。ハムストリングスと連動し、股関節を伸ばしたり回したりする働きをしています。
歩く、走るなど日常のほとんどすべての動作にかかわっている筋肉です。
大臀筋を鍛えることで引き締まったヒップラインに。跳躍系のパフォーマンスも向上します。
キリッとした姿勢を維持する「体幹」
「体幹」の筋肉は、胴体を支えるインナーマッスル。姿勢を維持するとともに、内臓を正しい位置に保つ働きがあります。
体幹の筋肉を鍛えることで、猫背や肩こり・腰痛の改善が期待できます。
運動時に全体のパフォーマンスが向上し怪我を防止する効果も。ポッコリお腹が解消して全身がスッキリと引き締まります。
続いて、フロントスクワットの正しいやり方をご紹介します。
フロントスクワットの正しいやり方
フロントスクワットでは、正しいフォームを保つことが大切。
基本のフォームをしっかり身に着けることで、怪我を防ぐとともにトレーニングの効率をアップできます。
効果的なやり方の手順
①肩の高さにバーを置き、鎖骨の上にバーを当てて立ちます。足は肩幅に開き、つま先をやや外側に向けましょう。
②両腕を前に上げ、肘を手前に曲げてバーを握ります。肘をしっかりと上げ、肩でバーを支えて安定させましょう。
③胸を張り、上体が前に倒れないよう体幹部に力を入れながら腰をゆっくり落としていきます。息を吸いながらしゃがみましょう。
④太ももと床が平行になるまで落としたら、息を吐きながらお尻の筋肉を使って立ち上がります。
⑤③~④を10回繰り返します。
※一連の動作を3セット行います。
※鎖骨にバーベルを載せる時に最初は痛いかもしれませんが、痛みが少ないところを見つけるようにしましょう。
※バーベルが地面に対して垂直に動いていることを確認しましょう。
それでは次に、フロントスクワットの効果を最大化するコツと注意点をご紹介します。
フロントスクワットの効果を高めるコツと注意点
フロントスクワットの効果を高める、5つの方法をご紹介します。
①まずは軽めから始めよう
バーベルのウェイトが重すぎると、バランスを崩したり鎖骨や肩を痛めたりする原因に。
最初はバーのみで確かめながら練習し、少しずつ負荷を増やすようにしましょう。
②肘をしっかり上げよう
肘が下がるとバーが不安定になります。肘をしっかりと上げ、肩でバーを支えましょう。
三角筋のトレーニングも行って肩のボリュームを上げると、安定しやすくなります。
③膝を曲げすぎないよう注意しよう
膝を曲げすぎるとひざを痛めやすいので要注意です。
しゃがみ切ってしまうと筋肉への負荷が抜けてしまうため、太ももと床が平行になる所くらいまでで立ち上がりに転じるようにしましょう。
④上半身を起こそう
前側に載せているバーベルが落ちないよう、上半身を前傾させずしっかり起こしましょう。
顎を上げすぎてしまうと重量が腰に集中し、怪我につながります。顎をしっかり引いて胴体をまっすぐにしましょう。
⑤しっかり呼吸しよう
体幹に力を入れるとき、息を止めてしまわないよう注意しましょう。
体幹部に力を入れるには、お腹をへこませお尻の穴を閉じるように意識するのがコツ。息を吸いながらしゃがみ、吐きながら立ち上がるのが基本です。
手首や肩の関節が硬い人は、前に構えたバーベルを握るときに手首に負担がかかりがち。続く部分では、手首を傷めないための対策方法をご紹介します。
手首に負担がかかるときの対処法
フロントスクワットでは、バーを喉元・左右の肩の前部・左右の指先の合計5ヶ所に接触させます。
肩や手首から指先にかけて柔軟性が必要とされるため、関節が硬い人は手首に負担がかかることも。そんな時は、以下の方法を試してみましょう。
①両腕をクロスする方法
手首の負担が気になる人は、鎖骨と肩の上に載せたバーベルの上で腕をクロスする持ち方を試してみましょう。
「カリフォルニアフロントスクワット」と呼ばれるこの方法は、通常の持ち方よりも体幹への負荷がさらに高いのが特徴です。
②リストストラップを使う方法
手首への負担を軽減するため、リストストラップ(リフティングストラップ)を利用するのもおすすめ。
バーにリストストラップをくくりつけ、親指を上にして手に巻き付けるように握ります。
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それでは、自分のレベルや身体に合わせて応用できる、フロントスクワットのバリエーションをご紹介します。
フロントスクワットのバリエーション
フロントスクワットの応用編を3つご紹介します。
①スミスマシンフロントスクワット
ジムなどのスミスマシンを使ったフロントスクワットです。バーベルの軌道が固定されているため、初心者でもコツをつかみやすいのが特徴。
回数や重量が多くなってもフォームが崩れないため、追い込みにも有利です。
スミスマシンフロントスクワットの正しいやり方の手順
①スミスマシンにプレートをつけ、重量を調整します。
②バーベルの真下に足が来るようにして肩幅に開きます。鎖骨と肩の上でバーベルを固定しましょう。
③ゆっくりと股関節を曲げ、腰を落としていきます。重心の真ん中にバーベルが通るよう意識しましょう。
④お尻の筋肉を使うイメージで、真上に上げていきます。
⑤③~④を10回繰り返します。
※一連の動作を3セット行います。
②ダンベルフロントスクワット
バーベルの代わりにダンベルを使ったフロントスクワットです。
ダンベルを身体の両サイドに保持する一般的なダンベルスクワットと異なり、肩の前にダンベルが来るのが特徴。
鎖骨や肩が痛くなりにくく、手首を痛めにくいのがうれしいポイント。バーベルがなくてもできるので、自宅でトレーニングしたい方にもおすすめです。
ダンベルフロントスクワットの正しいやり方の手順
①足を肩幅くらいに開き、つま先をやや外向きにして立ちます。
②ダンベルの片方の重りを肩に置くようにして、肩の前に構えます。
③上体を起こすよう意識しながらゆっくりとしゃがみます。腰を反らさないようにしましょう。
④太ももが床と平行になったら、真上に上げていきます。
⑤③~④を10回繰り返します。
※一連の動作を3セット行います。
③ケトルベルフロントスクワット
バーベルの代わりにケトルベルを使ったフロントスクワットです。ケトルベルは重りに取っ手が付いた形状で、肩や手首の負担がさらに軽減されます。
ケトルベルフロントスクワットの正しいやり方の手順
①足を肩幅くらいに開き、つま先をやや外向きにして立ちます。
②ケトルベルを両手であごの前に保持します。
③しっかり上体を起こしつつゆっくりとしゃがみます。ケトルベルが地面に対して垂直に動くよう意識しましょう。腰を反らさないようにします。
④太ももが床と平行になったら、真上に上げていきます。
⑤③~④を10回繰り返します。
※一連の動作を3セット行います。
※ケトルベルを身体から離さないよう注意しましょう。
※肘を脇にくっつけるようにすることで、広背筋も鍛えられます。
次に、フロントスクワットとバックスクワットはどう違うの?という質問にお答えします。
フロントスクワットとバックスクワットの違い
よく似た種目に見える「フロントスクワット」と「バックスクワット」。
違いを理解し、目的に合わせてトレーニングに取り入れましょう。組み合わせるのもおすすめです。
鍛えられる筋肉が違う
フロントスクワットはバックスクワットより重心が前にあるため、太ももの前側にある大腿四頭筋への負荷がメインに。
上半身をほぼ直立に起こしてキープする必要があるため、体幹部の筋肉が鍛えられやすいのも特徴です。
適切な重量が違う
フロントスクワットでの適切な重量は、バックスクワットの70〜80%。人体は後ろ側のほうが筋肉が多いためです。
例えば、フロントスクワット100kgを5回行うには、バックスクワットで少なくとも115kgを5回行えている必要があります。
腰や膝への負担が違う
フロントスクワットは、バックスクワットに比べて腰や膝への負担が少なくて済みます。同じ負荷でも上半身の前傾角度が浅く、扱う重量が軽いためです。
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